ガラスの豆知識 Vol.4【 ガラス素材が違うと何が変わる? 】 ガラスアートギフト アトリエピジョン
ガラス素材が違うと何が変わる?
美味しい飲みものを引きたてるのは、
・飲みものにあった料理
・飲み物にあったシチュエーション、時間、空間
・共に味わう人
・そして飲み物にあったグラス
そのグラスを決める要素は、グラス成形素材と、フォルムなどなど フォルムは見た目でわかるものの素材までは、なかなか見分けがつかないもの。 それでも、大まかなガラスの種類とその特徴をとらえておくと お買いもの時の参考になります
素材 |
性質、アイテム |
透明度 |
音 |
堅牢度 |
ソーダガラス | 丈夫なので身の回りにある食器・瓶類、板ガラスに用いられる。強く弾くとやや鈍い音がする。板ガラスは緑や青みのあるものが多い。グラスなどは、種類によりクリスタルに引けをとらない透明感がある。 |
○ △
|
×
|
○
|
セミクリスタルガラス | 透明度、光の透過率や屈折率が高く、高級なガラス食器などに用いられる。クリスタルは
鉛の含有率によってレベルが決まる。25%以上含有が最高級とされていてレッド(lead)クリスタル、それ以下はセミクリスタル(またはどちらも単にクリスタルガラス)と呼ばれる。 |
○
|
○
|
△
|
(レッド)クリスタル | 鉛含有25%以上の最高級とされているクリスタルガラス。重量感があり、弾くとキーンと澄んだ金属音がします。
酸化鉛が含有されることで、透明度や輝きが高く澄んだ音を奏でるのですが、反面ガラスが柔らかく傷つきやすい。レッドクリスタルのその特性から、成形にも技術を要し、鉛含有量が高いほど、装飾の技術も含め価格も高い。人体に影響があるとされるのは含有率30%~です。レッドクリスタルのグラスはワインをおいしくするともいわれている |
◎
|
◎
|
×
|
カリクリスタル | 鉛の代わりに石灰を使ったガラス。澄んだ音と透明感があり、鉛クリスタルに変わる素材 |
○ ◎
|
○
|
△
|
無鉛クリスタル | 輝きと透明感や澄んだ音をつくる鉛の代わりに、バリウムやチタンなどを使って作られます。鉛はその性質から柔らかく傷つきやすいのですが、新素材として日本はじめ世界各国のメーカーがつくり出した無鉛クリスタルは、耐久性も追求したものとなっています |
○ ◎
|
○ ◎
|
○
|
オプティカルガラス (光学ガラス) | カメラのレンズやプリズム、顕微鏡などに使われるガラスで、透過率の波長依存が少なく高い屈折率と均質度の機能性素材です。その求められる機能からフリント系やクラウン系で区別され、使われる素材も鉛やチタン、バリウムなど多品種で少量生産されています。 |
◎
|
○
|
○
|
Tritan®トリタン・クリスタル | ドイツ・ショットツヴィーゼル社が開発した次世代のクリスタルで、世界特許。鉛やバリウムでなく、チタンやジルコニウムを使用。それにより従来のクリスタルに比べ、輝きと透明度がアップ。表面硬度が高いので、丈夫で食器洗浄機にも対応。グラスの寿命を飛躍的にアップさせることに成功しました。 |
◎
|
◎
|
○
|
ホウ珪酸ガラス | いわゆる耐熱ガラス。透明度や音よりも、耐熱温度差の機能重視のガラス。耐熱ガラスには、熱湯用・電子レンジOK・直火OKなどの種類があり、使用時には確認が必要です |
|||
強化ガラス | 成形されたガラスを焼成またはイオン等で物理強化して堅牢度を高くしたもの。グラスは口部などの部分強化されたものが多い。割れないわけではなく強い衝撃があった場合には細かく砕けるように割れる |
―
|
―
|
◎
|
鉛の含有量の高いレッドクリスタルを最高級とされていますが、その見方であればよいグラスほど脆くはかないものになります。 最近では、鉛害を考え、レッドクリスタルにかわる新素材が続々誕生しています。それぞれに良いところがあるので、使うシチュエーションを考えて選べるとよいですね(^^)