ガラス工芸には、大きく分けるとガラス素地が熱いままに行うホットワークとガラスが成形されて十分に冷却された後施すコールドワークがあります。
フュージングは前者のほっとワークの一つで、ガラスを液状化しない程度の高温(700~800℃)にした炉の中でゆっくり過熱して、ガラス同士をくっつけたりなどで模様や形を作るガラス工芸です。
下部の写真の箸置きは、透明の板ガラスを切り出して厚みの薄い色ガラスをちりばめたものを炉に入れて成形。フュージングで出来上がった後、サンドブラスでデザインを彫ったりフロスト加工をして磨いたりといろいろと手間をかけて仕上げています。
ところで、炉でくっつけるガラス同士は何でもOKということではありません。
ガラスは高温になってくると膨張しますが、ガラス(その組成物)によって膨張率が変わります。そのため、膨張率の違うガラスをくっつけると割れてしまうのです。
なので、例えば家の窓ガラスが割れたからそれを使って箸置きに!なんてことはできないのです。
はじめてヒュージングを知ったとき、そうしようと思ったのはほかでもない私ですが(^_^;)