日別アーカイブ: 2018年3月19日

コウモリは福を招く縁起物

コウモリが先日、部屋に迷い込んできました。コウモリと言えば、どちらかというと不吉なイメージを抱く方は多いのではないでしょうか。最近ではハロウィンのイメージが強いせいか、それほど怖くはないものの、くもの巣と墓地とセットで不吉なイメージは払しょくできません。とにかくすぐに出ていってほしいと奮闘しました。

野生生物なので捕獲も慎重にと思いネットでいろいろ調べていると、「コウモリが家の中に入ってくるのは幸運の兆候」というのがありました。コウモリは、中国では蝙蝠と書いて「福」の字に似ていることや福が寄ってくる意味の「偏福」と発音が似ていることから縁起がいいとされてますが、日本でも縁起が良かったんですね!どうもイメージが先行してて、手元にある縁起辞典にもしっかり掲載されているコウモリの項目が目に入ってませんでした(^_^;;)

■コウモリの縁起について

  • 中国ではコウモリは蝙蝠と書いて中国では「福」の字に似ていることや福が寄ってくる意味の「偏福」と発音が似ていることから縁起がいいとされ、福を広げる卍と組み合わせのデザインが多用されてます
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  • 中国の吉祥文様に「五福臨門(五福円盤)」があり、5匹のコウモリが描かれています
    これは人生における五つの福(長寿・富貴・康寧・好徳・善終)を入口に集めることを意味しています。中国ではこの5つの福を手に入れる事が最上級の幸せと言われ、一時期は高貴な人しか身につけることの出来ない意匠でもあったようです
    「長寿」・・・福も寿も伴っての長生き
    「富貴」・・・富や財産・地位もあり、尊敬されること
    「康寧」・・・健康で心が安定していること
    「好徳」・・・善行が習慣で、広く陰徳を積んでいること
    「善終」・・・安心して現世を離れることができること
    この「蝠」の字が「福」に通じることから、長崎のカステラ名店の福砂屋さんや日本石油のロゴ(三菱石油と合併するまで)に使われています。
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  • 日本では「幸盛り」「幸守り」の当て字があるようです。当て字ではありますが、コウモリの訪れる家では昔から幸運が舞い込んでくると言い伝えられているようです。
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  • コウモリが家に巣を作る。コウモリは昔、多産であると考えられたことから「子孫繁栄」のシンボルともされていたようです。実は繁殖能力は低く、おそらくかなりの群れで行動することから考えられたのでしょう。もし家に巣を作ったら、コウモリは野生動物でウィルスやカビ菌も持っているそうですから、住み着いてしまって糞害に合わないよう対策は必要かもです(各役所で対策室はあるようですよ)
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  • コウモリは逆さにぶら下がる習性があります。「蝙蝠」が落ちてくることから、福が落ちてくると言い伝えられています。
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  • コウモリは視力が弱く高度に発達したセンサーを持っていて超音波をとばして飛んでいます。このセンサーで幸運の場所に巣をつくるとも信じられています。
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  • 風水では、2匹のコウモリは幸運を招き、5匹だと功名・福寿・結婚・金運・健康を表すと言われています。
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  • コウモリとくもの巣。コウモリは福に通じ、くもが糸で幸せを絡め取ることから縁起がよいとされています

さて、どうでもよい追伸です。
家に迷い込んできたコウモリは、夜にもかかわらず窓を全開にしても全然出て行ってくれず、翌朝ようやくおとなしくなったところを捕獲。ずいぶん飛び回ってたときにぶつかってもいたので弱っていたのでしょう。ほとんど動かないのでこのまま外に出すのもしのびず、水やバナナをやって様子を見ることに。月曜には役所に電話しようと思う前に元気になって出て行きました。初めてまじかで見るコウモリを見てて、最初は怖がっていたのに、生き物として接していると可愛く見えてきました(*^^*)

縁起がいいからと言ってもウィルスやカビ菌を持っている野生生物。むやみに捕まえるのもよくないですし、そもそも鳥獣保護法があり、許可なく保護ももちろん殺すこともだめだそうです。いい勉強になりました

コウモリを保護した時の様子です(^^)

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