日別アーカイブ: 2018年9月2日

不遇もなんのその空間・時間、すべての質感を表現したベルニーニ

バロック美術巨匠 ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ
「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と賞されたほど。1598年にイタリアに生まれ、ローマで50年以上の間、建築、モニュメント、彫刻など様々な分野で多くの傑作を残しました。

幼い頃から彫刻家として活躍した父のもとで、素晴らしい作品の中で過ごしていたからか早くからその才能を発揮し、25歳でバチカンからの注文を受けるようになります。ところが手掛けたローマの象徴ともなるサンピエトロ大聖堂の鐘塔に亀裂がみられ、評判を大きく落としてしまいます。元々若くして活躍していたため妬まれていたことや引き立ててくれていた教皇が亡くなったことでさらに厳しい立場となります。

10年以上もの間、不遇の時代を過ごす間も作品を作り続けます。その不遇の時代に仕上げたものが「聖テレジアの法悦」

Estasi di Santa Teresa

これが評価されてないときにつくられたなんて思えないですよねっ
でも、亀裂はみかけばかりのベルニーニという評価になってしまってたので、この精巧さや表現力が余計にあだになったのかもしれません。

彼にとっては不遇など関係ないのかもしれません。
不遇の時代も含め、ベルニーニの作品には物語や時間の流れといったものがうかがえ、また質感や細部までの表現が超絶というかもう何をも超えたものとなり、多くの人を魅了します。大理石を葉っぱの一枚に至るまで丁寧に削り出したり、石なのに支えた指が食い込んだ太ももの
柔らかさやエロティックさ、あり得ないほどのヴェールの透明感… その表現力に言葉を失
うばかりです。

ずっと自分なりの作品を作り続けてきた結果、またバチカンでの仕事を請け負うようになり、ルーヴル宮殿改築の仕事でも声がかかります。

とにかくかっこいい生き方ですよね♪
ついでに、、、ベルニーニ自身も結構なイケメンさんです(*^^*)

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