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バラのガラス彫刻工芸をメッセージの添え物に

少しだけでもガラス彫刻工芸を入れたいとのご依頼で定番人気のあるバラをタンブラーやワイングラスに入れることがあります。そういった場合はメッセージを入れることがほとんどなので、主役はやはりメッセージなのですね。ご感想をいただくたびに思います(お客様の声

ガラス彫刻工芸は、通常のデザイン彫刻と違って、段差や彫りの深さ、丸みなどの彫り加減、そのほか地模様をつけたりなどでデザインを魅せています。


こちらが工芸彫刻。段差だけで表現したバラの彫刻です


デザイン彫りをしたバラ。ラインやシルエット、写真のもののように影絵のように彫る部分と彫らない部分だけで表現するようになります。

それぞれに見え方も魅力も違います。
一味違ったものや工芸品がお好きな方にはガラス彫刻工芸をメッセージを引き立てる添え物としてご利用いただけます。ガラス彫刻工芸はオンデマンドオーダーとなります

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二層ガラスのアペリティフ

お屠蘇やアペリティフに使える小さなグラス
色合いが人気だったのですが、廃盤になってしまいずいぶん経ちます。

この二層のガラスは、透明のガラスに紫のガラスを被(き)せてます。こういうガラスは被せガラスと言い、おなじみの切子などに使われる素材です。切子では、銅赤と呼ばれる真紅と瑠璃色のものははよく目にされるのではないでしょうか。写真のものは二層ですが、花器など三層以上に被せた被せガラスもあります。

サンドブラストは彫るとすりガラス状になります。透明部分は白っぽく、色味のある部分はソフトな色合いになります。それを利用しグラデーションをつけたりします。透明感と美しいキレのあるラインの切子とはまた違った魅力です(^^)

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わんこのシルエットはんこの使い道

オーダーメイドでは、時にこういうものだといった概念があったことを気づかせてくれるご依頼があります。結婚のお祝いでグラスを1つだけプレゼントするという方に、心配になって意図を伺うとグラスとして使うのではなく飾ってもらいたいんですとのことでした。

また、ある方はハンコではなく「記念にしたいので、小さな墓標のような感じにしたい」とご依頼いただいたことがあります。ハンコは判を押すという概念が見事に打ち砕かれました。そのハンコに彫った印面はチワワのシルエット。


ガラスのはんこ

オーダーの一つ一つに思いとドラマがつまっているのですよね
良い記念となるといいなと願ってます

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コウモリは福を招く縁起物

コウモリが先日、部屋に迷い込んできました。コウモリと言えば、どちらかというと不吉なイメージを抱く方は多いのではないでしょうか。最近ではハロウィンのイメージが強いせいか、それほど怖くはないものの、くもの巣と墓地とセットで不吉なイメージは払しょくできません。とにかくすぐに出ていってほしいと奮闘しました。

野生生物なので捕獲も慎重にと思いネットでいろいろ調べていると、「コウモリが家の中に入ってくるのは幸運の兆候」というのがありました。コウモリは、中国では蝙蝠と書いて「福」の字に似ていることや福が寄ってくる意味の「偏福」と発音が似ていることから縁起がいいとされてますが、日本でも縁起が良かったんですね!どうもイメージが先行してて、手元にある縁起辞典にもしっかり掲載されているコウモリの項目が目に入ってませんでした(^_^;;)

■コウモリの縁起について

  • 中国ではコウモリは蝙蝠と書いて中国では「福」の字に似ていることや福が寄ってくる意味の「偏福」と発音が似ていることから縁起がいいとされ、福を広げる卍と組み合わせのデザインが多用されてます
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  • 中国の吉祥文様に「五福臨門(五福円盤)」があり、5匹のコウモリが描かれています
    これは人生における五つの福(長寿・富貴・康寧・好徳・善終)を入口に集めることを意味しています。中国ではこの5つの福を手に入れる事が最上級の幸せと言われ、一時期は高貴な人しか身につけることの出来ない意匠でもあったようです
    「長寿」・・・福も寿も伴っての長生き
    「富貴」・・・富や財産・地位もあり、尊敬されること
    「康寧」・・・健康で心が安定していること
    「好徳」・・・善行が習慣で、広く陰徳を積んでいること
    「善終」・・・安心して現世を離れることができること
    この「蝠」の字が「福」に通じることから、長崎のカステラ名店の福砂屋さんや日本石油のロゴ(三菱石油と合併するまで)に使われています。
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  • 日本では「幸盛り」「幸守り」の当て字があるようです。当て字ではありますが、コウモリの訪れる家では昔から幸運が舞い込んでくると言い伝えられているようです。
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  • コウモリが家に巣を作る。コウモリは昔、多産であると考えられたことから「子孫繁栄」のシンボルともされていたようです。実は繁殖能力は低く、おそらくかなりの群れで行動することから考えられたのでしょう。もし家に巣を作ったら、コウモリは野生動物でウィルスやカビ菌も持っているそうですから、住み着いてしまって糞害に合わないよう対策は必要かもです(各役所で対策室はあるようですよ)
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  • コウモリは逆さにぶら下がる習性があります。「蝙蝠」が落ちてくることから、福が落ちてくると言い伝えられています。
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  • コウモリは視力が弱く高度に発達したセンサーを持っていて超音波をとばして飛んでいます。このセンサーで幸運の場所に巣をつくるとも信じられています。
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  • 風水では、2匹のコウモリは幸運を招き、5匹だと功名・福寿・結婚・金運・健康を表すと言われています。
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  • コウモリとくもの巣。コウモリは福に通じ、くもが糸で幸せを絡め取ることから縁起がよいとされています

さて、どうでもよい追伸です。
家に迷い込んできたコウモリは、夜にもかかわらず窓を全開にしても全然出て行ってくれず、翌朝ようやくおとなしくなったところを捕獲。ずいぶん飛び回ってたときにぶつかってもいたので弱っていたのでしょう。ほとんど動かないのでこのまま外に出すのもしのびず、水やバナナをやって様子を見ることに。月曜には役所に電話しようと思う前に元気になって出て行きました。初めてまじかで見るコウモリを見てて、最初は怖がっていたのに、生き物として接していると可愛く見えてきました(*^^*)

縁起がいいからと言ってもウィルスやカビ菌を持っている野生生物。むやみに捕まえるのもよくないですし、そもそも鳥獣保護法があり、許可なく保護ももちろん殺すこともだめだそうです。いい勉強になりました

コウモリを保護した時の様子です(^^)

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女性経営者からの喜びの理由は

どんなことも一つのことを長く続けていくのは、そう簡単なことではありません。内的、外的な様々な要因で続けることが困難になるのは、多かれ少なかれ誰もが経験することではないでしょうか。それでも続けてきた歩みは、振り返ってみれば今を作っている大切な過程であり、道となり、あるいは土台となっていることでしょう。

ずっと以前のことで、周年のお祝いとしてガラスの靴をプレゼントされた女性経営者の方から直接喜びのお電話をいただいたことがあります。

その方とはリアルでお会いしたことはありませんでしたが、お互いに存在を知っている程度の認識でした。ですので、突然お電話を頂戴した時は何事かとびっくりしたものです。
小さな会社だからそんなお祝いをいただくことはなかった、そして自分がやってきたことを認めてもらったような気がして嬉しかったことなどをいろいろとお話ししてくださいました。そういえば、私も小さな小さな会社ですので周年のお祝いをいただいたときにはありがたくて、支えてくれる存在があることを改めて気づかせてもらい涙が出そうになったのを思い出します。

長い道のりは、決して平たんではないでしょうし、未来もいろんなことがあると思います。そんな時にこういう支えはとても励みになるでしょう

写真は、本文の方とは違う方へのご依頼品です

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上司への贈り物への配慮は

3月は退職・移動時が増えてきます。退職はなおのこと、御就任であっても移動されるなど同僚や上司と離れることは多いですね。

同僚や部下など自分と目線が同じ人には、引越し先で使う生活用品など役に立つものなど
気軽にセレクトできますが、上司や年配の方への贈り物は気軽とはいかなそうです。

好まれるものは趣味に沿ったもの。とはいっても趣味がわからないとか、好みのブランドが高価だと厳しいですよね。背伸びしすぎず、質の良いものを選べばよいでしょう。高価なものを選ぶなら、有志をつのって購入するのも良いですね。

ただ気を付けなければいけない物があります。

腕時計や鞄:勤勉にもっと働いて
ベルト:腹を締めてかかりなさい(気を抜くな)
靴や靴下:相手を踏みつける

と言う意味があります。現金だけでなく身に着けるものはNGになりやすいので要注意です。今は贈り物が多岐多様に渡っていて、さほど気にされることはなくなりましたが、しきたりを重んじる上司に贈るときは要注意です。プレゼントを開けた上司の顔色が変わらないよう気をつけたいところです。

相手が趣味にしているなら、問題ないでしょう^^贈る時に少し言葉を添えると、想いも伝わります。例えば「センスのいい部長に贈るものを考えましたが、ベルトを集めてらっしゃるとのことで、選んでみました。」とか。実際にあった事例で「ご退任後の第二の人生を奥様と素敵な時間を刻んでください」と温かい思いが詰まってました。物事のとらえ方は様々です。

しきたりは大切にしたいものですが、そのしきたりができた時代背景と今とではまるっきり変わっているものもあり、しきたり自体が様変わりしているものもあります。先様に喜んでいただけることを考えてみれば、何が大切なのか見えてきそうですね

一番外編ー
【日本茶】
「お茶を濁す」「茶々を入れる」などから、その場だけを取り繕うといった意味で、お祝い事には避けられています。一方、縁起担ぎとして九州では結納品などに使われています。その意味は、お茶はやせた土地でも根を張り長く丈夫に育つことから「健康長寿」や「困難に負けず、力強く生きる」とされていたり、お茶の芽は摘んでもどんどん出てくることから「お芽出たい」などさまざまな説があります。

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ソーダガラスって何?クリスタルとは違うの?

ガラスの素材は、その成分や配合率、成形方法などなどにより多種多様。「ソーダガラスってなんですか?クリスタルとは違うんですか?」と、よくご質問いただくので少しお話しますね。

グラスなどに使われるものを、かなり大まかにわけると下表のような感じ

最も一般的で家庭などでもよく使われているソーダガラスは、丈夫で比較的安価なので出回っている量が多いです。ソーダガラスにはない澄んだ音と輝きが特徴のクリスタルガラスは、鉛が入っていることでそのすばらしい特性をつくり出します。が、非常に繊細で傷つき
やすいです。そのため、成形に技術を要したりで鉛の量が多くなればなるほどお高くなります。高価だけあって輝きは格別なものです。

最近は、ソーダガラスでも高品位のものが開発され、透明度や輝きは一見区別がつきにくい
ものもでてきています。また、クリスタルも無鉛素材がどんどん開発され、鉛のかわりにバリウム、チタンなどを使った堅牢度や耐久性も追求した素材が開発されています。 以前のような「高いグラスは壊れやすい」という伝説は、そのうちなくなるかも!ですね

ちょっとだけ追記
ワイングラスには、最高級のレッド(鉛)クリスタルガラスがいいともいわれています。
鉛の心配もありますが、ワインの味を引き出すには鉛素材で作られた微妙な素地がベストなのだそうですよ

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産業と芸術、それにちょっと横暴とも思える欲のおかげで

ガラスの歴史は古代メソポタミアに始まるとても古いもので、生活に必須だった呪術や器などに使用され、産業として発展してきました。産業が発展するところには芸術もあり。磁器もガラス同様で、世界を渡り産業や芸術の世界で発展を遂げたのです。

中国から、始めて西洋に磁器が渡ったのは12世紀ごろ。その頃、西洋にはくすんだグレーや赤褐色の陶器しかありませんでした。そんななかで、中国の白くて硬い、また薄く光にかざせば透き通り、音も澄んでいる美しい磁器に、西洋人は魅了されたのです。

17世紀頃の西洋の王侯貴族や富裕層の間では東洋の「白い磁器」など東洋への憧れのシノワズリが大流行。これにより中国や日本から膨大な磁器が輸出されました。東洋から運ばれてきた磁器は「白い(黄)金」と呼ばれ金銀や宝石と同様かそれ以上の価値を持つものとして宮殿や大邸宅に飾られます。やがて権力者たちは自分たちで磁器を作ることで東洋に流れる膨大な富を得られると考えヨーロッパ各地でその事業に取り組みました。

最も熱を入れていたザクセン王アウグスト二世は時の錬金術師ベットガーを幽閉し、白磁器の研究を強要します。そうして9年間にわたる試行錯誤の末、ベットガーは、カオリン(磁器土)を使い白磁器の製造を成功させました。この成果を元にマイセンに「王立ザクセン磁器工場」が建てられ、製造の秘密を守るため工房をアルブレヒト城に移設。ですが、陶工たちの逃亡や買収などによりドイツから広まって、ヨーロッパ全土で白磁器が作られるようになっていったのです。

産業と芸術、それにちょっと横暴とも思える欲のおかげで今では白い磁器は安価で品質の良いものが大量に生み出せるように。といっても芸術品はやはり大量にできるものではなく、価格はえっ!と驚くほどの高級品。技術が進んでいるだけに百均のものと一瞬では判別つかないかもしれませんが、見る人が見ればわかるというもの。どの世界でも同じですね。陶器や白磁、さっぱり見る目がないので、養いたいものです

 

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家族や身近な存在に感謝を伝える日

大切な家族へ感謝を伝えるイベント、母の日と父の日。この記念日には宅配の時間指定通りの配送が難しく、年々物流量が増えています。
両親への感謝が増えているのは素敵なことですね♪

いわずと知れた、

母の日   5月の第2日曜日
父の日   6月の第3日曜日
敬老の日 9月の第3月曜日

他の家族や周囲の人の日があるのはご存知でしょうか

弟の日  3月6日
兄の日  6月6日
妹の日  9月6日
姉の日 12月6日

これらは兄弟姉妹型研究者の畑田国男さんが制定したもので母の日や父の日のように感謝の意を込めて作られた記念日とは少し種類が違うようです。

家族は最も小さな社会であり、最も大切な自分を取り巻く社会であると思うのですね
その家族を構成するのは、父・母以外に祖父母、兄弟姉妹、、、もっと大家族の方もいるでしょう。兄弟姉妹の日は感謝を伝えるものではなく、またあまり認知されていない記念日ですが、これを機にお食事をごちそうするなどして、いつもしてもらっていることへの感謝を伝えるなんて素敵かもです

 

家族以外で、こちらは感謝を伝える日です(^^)
秘書の日 4月の最終水曜日
アメリカで始まった記念日で秘書に感謝を伝える日。
現役秘書のお話では外人の上司はわりと知っているそうで、何かしてくれたら嬉しいし、ボスの株も上がりますよとのこと。

ボスの日 10月16日
秘書の日と同じくボスに感謝を伝える日です

教師の日
世界各国でそれぞれに制定されてます。日本は制定でないもののユネスコが10月5日を世界教師デーと定めてます

語呂合わせではありますが、
双子の日 2月5日、いい夫婦の日 11月22日
良い夫婦の日 4月22日
などなど・・・

いろいろありますね(^^)

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お多芽とお返し

贈り物をいただいたら、気持ちを込めて用意してくださったものやお金に対し感謝の気持ちをきちんと伝えるためにも喜んでもらえるお返しやお礼を用意したいものです。

贈り物をいただいたら、基本的にいただきっぱなしはありません。 ただ、よく『お中元やお歳暮のお返しは必要なのか』というご質問をいただきます。 お中元やお歳暮は日頃の感謝を込めて贈るものなので基本はお返しを必要とするものではありませんが、受け取った報告も込めお礼状を送るなどは必要です。その他にも「内祝」や「御礼」「お多芽」などの名目で返礼を送ります。いずれにしても、お返しという名目を使うことはありません

お返しの金額
基本はいただいた金品の半額程度
金額がわからないお品も多く、またいただいた内容や事情に合わせ調整が必要なこともあります

お多芽とは
関西では結納、結婚祝いなどの贈り物を頂いた時に、半紙に添えておためとして1割の金額を入れてお返しする習慣があります。

由来は、お重箱にお菓子などを入れて御祝をしており「このお重箱をきれいに洗ってお返しします」という意味を込め、お重箱に真っ白の紙である半紙などを入れてお返ししていました。 このことから、贈り物を頂くと、半紙や懐紙などをお多芽紙としてお返しするようになりました。

また、丁稚さんがこの贈り物を持って、ご主人様の御供をしたので、丁稚さんにお駄賃を渡していました。ですので、この1割は交通費的な意味合いもあります。 同じ関西でも京都ではわざわざ出向いてきてもらったご足労代(交通費)ということで誰にでも1割お返ししますが大阪では丁稚さんのお駄賃と言うことで目上の方にお金を入れるのは失礼にあたるとして入れません。
そして、お多芽をされるかたからの質問で多いのがお多芽とお返しは両方必要なのかということです。それぞれに意味合いが違うので、お多芽をしてもお返しをしたことにはなりません。お多芽の慣習があるところでは両方必要になります。
 
地域的な慣習は、地域に根付いたところで調べてみると、意外な発見もあるかもしれませんね

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